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2005.05.05

阿修羅城の瞳

市川染五郎×宮沢りえの『阿修羅城の瞳』を見ました。こういうけれんたっぷりの和物ファンタジーが好きだし、宮沢りえが艶っぽいし(もう少し肉付きがよければなあ)、で、まあまあ楽しめました。。。まあまあ。やっぱり脚本がダメですね。原作の舞台は、何でも上演3時間を越えるとか。それを刈り込んだから、説明不足が否めない、訳ですが、それはまあいいでしょう。僕は舞台を見てませんが、ファンタジー好きなんでガジェットやシチュエーションがちりばめられていれば、脳内補完ばしばしできたと思います。
最大の問題は、一番最初の鬼の描写が、全然「悪」でなかったことです。人間社会のひっそり溶け込んで共存している鬼をわざわざ狩り殺しているようにしか見えない。いや、あの、鬼が市井の人々にとって残虐非道の悪であってこそ、主人公たち鬼御門の悲劇性が際だつはずです。人を助けるために自ら鬼への道を走らざるを得ず、主人公は逃げ出してかろうじて人であることを保ち、他方残った者たちは結局鬼になってしまう、という話の筋ですし。なのに、さして恐そうに見えないほとんど人の姿をした鬼を、ただ楽しそうに殺しているだけでは、見ていて主人公に入り込めません。時間が限られているのなら、脇役を削ってでも(鬼御門の頭領と鶴屋南北は正直いなくてもよかった)、鬼の悪逆ぶりを「絵」で見せるべきでした。その方が、主人公の恋もいっそう燃え上がって見えたと思うんですが。
宮沢りえの殺陣がちっとも強そうに見えないのも問題でした。最初から刀の通じないことにして「緋の糸」をもって勝負の要とすればよかったのに。すごくきれいでラスボスとしてすばらしい造形だったんですが。

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