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2005.08.27

なぜ弥生人は悪人顔なのか?その2

前から気になっていた上野の科学博物館の「縄文vs弥生」、行ってきました。教育効果を高めるためか、キャッチーな展示が多くまあまあ楽しめました。

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土器サークルの人たちが、土器を実演で作っていたり、卑弥呼の食べていたであろう食事の再現も、和食御膳風にしてみたりとなかなかの労作。

しかし展示の半分近くが何と人骨。江戸時代の人骨もあわせて展示し、縄文人と弥生人は民族的に同じなのか違うのかを骨相学?、いえいえ生物学的に示すのが目的なんですが、ちょっとなんだか。それに、そもそも会場が狭いです。前の恐竜博の時も感じたのですが、せめて1.5倍から2倍のスペースで開催して、もっといろいろ展示を見せて欲しいです。恐竜博はおっきなティラノの骨(複製だったのを宣伝は言ってくれなかった)があったけど、今回は貝塚後ですからね。はったりがききません。受けを狙ってやってるんだったら、モデルや広告会社に払う金を削ってでも(邪推ですが、たぶん当たってるでしょう)、竪穴式住居の1/1模型ぐらい置くべきではなかったか?

会場ですごく目についたのが、縄文少女と弥生少女のポスターで、携帯電話を持ってたり、チュッパチャップスなめてたり、PSPで遊んでたりと、おそらくは「萌え」を狙ったっぽいのが大小取り混ぜて会場に貼られていました。その中で思わずつっこんだのが以下の比較広告?です。
 
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縄文少女モデル
小さいが目鼻立ちのはっきりした顔には、不安を抱きながら大人にあこがれる少女の強い意志が現れているようです。子安貝で飾られ、渦巻き模様が描かれた革の服は、縄文人の魂を込めたハレの一張羅です。ピアスやネックレスによるお洒落のセンスも抜群です。

弥生少女モデル
切れ長の目をもつ面長の顔には、まさに大人の仲間入りをしようとして、変わりつつある自分を受け入れる冷静さがうかがえます。彼女の祖先が大陸から伝えた新技術による織布のシンプルな着物は、当時最新のファッションです。帯のアクセントが効いています。

「一張羅」より「勝負服」のがよくない? 出土した骨から「大人にあこがれる少女の意志」を読み取るのはなかなかのフェチぶりです。。。それはともかく、展示内容としては日本人の起源を従来言われていた「好戦的」な弥生人から、武器などの出土物が見つかってないことから推測される「平和的」な縄文人に求めるように仕向けていて、DNA判定などの結果からは日本人には縄文人の血が残っていますよという何とも政治的な帰結へ向かっているのがよく分かりました。ポスターで感じた違和感のまま、縄文幻想ってこれなんだろうか。
ところが、そうした意志の底流が上記のごとく「萌え」表象へスライドしているわけです。いやおもしろい。目録にしてもちょっと都会的な雑誌の風できれいに編集されていて、縄文少女が犬のかぶりものをしてたりするんですよね。がんばった。感動した。いやいや、この路線をもっと徹底してほしいものです。目指せ、「萌え単」ならぬ「萌え展」!

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