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2005.09.11

戸田山和久『科学哲学の冒険』

戸田山和久さんの『科学哲学の冒険』 (amazon, bk1)を読みました。リカちゃんみたいな女の子と付き合いたーい。え、それが感想?いやいやけっこうベタなドラマ仕立ての対話形式がツボにはまっちゃいました。
本書は科学哲学なる学問の解説を通じ、科学とは何かという問題を問ったものです。そこで問われている主要な議論の一つが「科学もまた社会的構成物に過ぎず、真理に到達するなんて幻想だ」とのたまう相対主義を如何に克服するかというもので、これはけっこう歴史学の方でも参考になるのでは、とか思った次第です。といっても僕の念頭にあるのは中国学ですが。中国学、なかでも古典研究の方では、むしろプリミティブに古典を拝読してる人たちがいまだ多いようにも見受けられ、それはそれで問題だと思いつつも、かといって相対主義で研究していくことの違和感もぬぐえない僕にとって、この本の議論はいろいろ考えるきっかけになりそうです。
特に科学理論を意味論的に捉えるというのは歴史学にも応用が効きそうです。科学理論とは実在システムの単純化したレプリカとしてのモデルであり、実在と理論は同一でなく類似関係にあると考えるのが、意味論的な科学理論だそうです(下図はp231より引用)。
todayama2005

この考え方は実証主義的な歴史観と相対主義的な歴史観をうまく折衷できるのではないかと思うのです。モデルとしての歴史という考え方。実際にそうした発想自体は、すでにあるような気もしますが、明晰簡潔に定義できて、深刻に悩みすぎることなく研究できそうなのがいいですねえ。

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» モデル論的転換の提唱 [株と思索と短歌のサイト]
戸田山哲学(科学論、知識論)に触れて、すっかりその虜になった俺は、感化されやすい [続きを読む]

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